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試験戦略

IELTS リーディングのコツ:問題タイプ別の解き方と時間配分

IELTS リーディングのコツを問題タイプ別に解説。True/False/Not Given と見出しマッチングの解き方、60 分を 3 パッセージにどう割るか、見つけた答えを落とさないコツまで。

著者: Ko Inoue11 分で読了

リーディングで止まっている人の多くは、読む力の問題ではない。問題タイプの問題だ。模試のたびに見出しマッチングで同じ 4 点を落とし、本当は Not Given なのに False を選び、Passage 3 の最後の 5 問に残り 2 分で突入する。落とす場所はいつも同じで、毎回同じことを繰り返す。

形式は変わらない。60 分、3 パッセージ、40 問、1 問 1 点。Listening のような答案転記の追加時間もない。IELTS 公式の Academic Reading フォーマットは 14 の問題タイプを挙げているが、土台にある読解スキルはごく少数だ。6.5 と 7.0 を分けるのは、速く読むことではない。そのうちのどの 2〜3 タイプが点を削っているかを知り、攻め方を変えることだ。

単語ではなく意味を合わせる

多くの人が気づかないうちにスコアを頭打ちにしている読み方がある。設問と同じ単語をパッセージから探すやり方だ。テストはまさにそれを引っかけるように作られている。答えはほぼ必ず言い換えで出てくる。設問が children なら本文は youngsters、設問が reduce なら本文は a marked decline。単語だけを追っていると、答えの前を素通りしてしまう。

リーディングで何より問われるのは、違う言葉の組が同じ意味を表していると見抜く力だ。公式フォーマットも「gist(要旨)の読み取り」や「論理展開の理解」を細部の読み取りと並べて挙げている。skim と scan でたどり着けるのは答えのおおよその場所まで。たどり着いたら、その一文が実際に何を主張しているかを読んで判断するしかない。

練習では意図的にやる。答え合わせのとき、正誤をつけて終わりにしない。設問と一致した本文の語句を特定し、どの語がどう言い換えられていたかまで確かめる。50 問これを続けると、表面の語を勝手に追う癖が消える。

60 分をどこに使うか

60 分で 40 問。1 問あたり約 90 秒だが、均等に使うのは失敗のもとだ。パッセージは後半ほど難しくなる。多くの人に合う配分は、Passage 1 に 15 分、Passage 2 に 20 分、Passage 3 に 25 分。やさしい文章で時間を貯め、設問が手強くなったときに残しておく。

いちばん点を守れる習慣は地味だ。飛ばして戻る。それなりの時間をかけても答えが出ないなら、印をつけて先へ進み、やさしい問題を片付けてから戻る。手強い見出しマッチング 1 問に 4 分座り込むほうが、勘で答えるよりずっと多く点を失う。紙の試験では最後に転記の時間がないので、答えは読みながら直接解答用紙に書く。時間配分と「落とす点」の中身はリーディングのスコア換算ガイドで詳しく書いた。

True/False/Not Given:本当の罠は「Not Given」

6.5 で止まる人がつまずくのはこのタイプで、原因はたいてい同じ。False と Not Given の混同だ。False は本文が記述と真っ向から矛盾する場合。Not Given は本文がどちらとも言っていない場合。現実には正しくても、正しそうに感じても、本文が黙っているなら答えは Not Given。

誤答の大半を直すルールはひとつ。自分の知識を使わない。記述が「太陽光は石炭より安い」で、それが事実だと知っていても関係ない。決めるのは本文だけだ。各記述にこう問う。本文はこれを述べているか、逆を述べているか、何も述べていないか。区分は 3 つ、4 つ目はない。

公式が分けていて多くのガイドが曖昧にする区別がもうひとつある。True/False/Not Given は事実を扱う「identifying information」。別タイプの Yes/No/Not Given は意見を扱う「identifying a writer's views or claims」。やり方は同じで、違うのは事実を本文と照らすのか、意見を書き手の主張と照らすのか。指示文を読んで、自分がどちらにいるかを把握する。

見出しマッチング:語ではなく要点を読む

見出しマッチングで問われるのは一点。この段落は主に何の話か。どんな単語が出てくるか、ではない。選択肢の見出しには、段落の語を拾いつつ要点を外したおとりが混ぜてある。そこが罠だ。

段落を読んだら、見出しを見る前に主旨を自分の言葉で一文にする。要点は中ほどより、最初と最後の文に出ることが多い。それから、段落と名詞を共有する見出しではなく、自分の一文に合う見出しを選ぶ。2 つで迷うなら、外れのほうはたいてい一度しか触れない細部を指していて、正解は段落全体をまとめている。

これは最後にまとめてではなく、各段落を読んだその場でやる。段落が新しいうちに読解は済んでいるからだ。

段落への情報マッチング:時間泥棒

「X が含まれる段落はどれか」を問う情報マッチングは、25 分を最も食いやすいタイプだ。該当の情報はどの段落にもありえて、項目ごとにパッセージ全体を探す羽目になりやすい。効くのは 2 つ。そのパッセージの他のタスクを終え、各段落のおおよその中身が頭に入ってから最後に回す。そして一行ずつ読み直すのではなく、名前・数字・定義といった具体物を狙って scan する。

このタイプは設計上どうしても遅い。そう割り切って時間を見込む。Passage 3 でここが削られているなら、模試をもう 1 本回すより、この 1 タイプだけを単独でドリルする価値がある。

多肢選択と完成形の設問

多肢選択の選択肢は、速読する人を引っかけるように書かれている。たいてい 2 つが近く、片方は本文の数語と一致し、もう片方は意味と一致する。全選択肢を読んでから本文に戻り、語彙を共有するほうではなく同じことを言っているほうを選ぶ。

完成形(sentence・summary・note・table・diagram)で効くのは、ひらめきより正確さだ。語数制限は目を凝らして確認する。「NO MORE THAN TWO WORDS」なら、正しい 2 語が入っていても 3 語で 0 点。スペルは採点対象なので、本文の語を一字一句そのまま写す。見つけた答えでも綴り違いは不正解だ。リーディングの解答で大文字小文字は採点されないので、そこに 1 秒も使わない。こうした失点の仕組みはリーディングのスコア換算ガイドに全部まとめてある。

Academic と General Training:スキルは同じ、文章が違う

上の問題タイプはどちらの試験にも出る。違うのは文章と目標スコアだ。Academic のパッセージは密度が高く抽象的。General Training は掲示・広告・職場文書といった日常的な素材を使う。GT は文章がやさしいぶん、同じバンドに必要な正答数が多い。40 問中 30 正解は Academic なら 7.0 だが、General Training では 6.0 にしかならない。ビザや移住の申請で GT を受けるなら、Academic の目標を流用しない。数点も低く狙うことになる。2 つの換算表はリーディングのスコア換算ガイドに並べてある。

リーディングは最も直しやすいセクション

Writing と Speaking は試験官が 4 つの Band Descriptor で採点する。解釈の余地が残る。リーディングにそれはない。正解を選んだか、選ばなかったか、それだけだ。だから止まったスコアは、はっきりしたパターンとして表れる。見出しマッチングで 4 点、True/False/Not Given で 2 点、ほかはきれい。直し方は 1 日 3 本記事を増やすことではない。漏れ続けている 1〜2 タイプだ。

これが IELTS Drills の設計の軸になっている。同じ 40 点中 27 点を再確認するだけの模試をもう 1 本回す代わりに、点を削っている問題タイプにだけ、5 分の的を絞った反復を毎日重ねて、その漏れを塞ぐ。リーディングはこの方法に向く。Writing と違って隠れる Band Descriptor がなく、試験官の機嫌のせいにもできないからだ。点は数えられるし、目標との差も数えられる。6.5 が越えられない壁なら、6.5 の壁の破り方に書いた。

よくある質問

リーディングのスコアを早く上げるには? 模試を回すのをやめ、外す問題タイプをドリルする。練習から弱いタイプ(多くは見出しマッチングか True/False/Not Given)を割り出し、一般的な多読ではなく、そのタイプだけを短く集中して反復する。

いちばん難しい問題タイプは? 多くの人にとっては True/False/Not Given、とくに False と Not Given の見分け、それと見出しマッチング。どちらも単語探しを罰し、意味を読む人に報いる。

False と Not Given をどう見分ける? False は本文が記述と矛盾する場合。Not Given は本文がそもそも触れていない場合。記述と矛盾する一文を指させないなら、たとえ間違いに感じても答えは Not Given。

1 パッセージにかける時間の目安は? だいたい Passage 1 に 15 分、Passage 2 に 20 分、Passage 3 に 25 分。後半ほど難しくなるからだ。これは目安で規則ではない。本当の技術は、詰まった 1 問に 4 分使わず飛ばすことにある。

skim と scan だけで足りる? 足りない。おおよその場所は見つかるが、答えは読んで判断する言い換えだ。設問の語を本文の語に合わせにいくのが、最もよくある誤答の原因。

本文と設問、どちらを先に読む? どちらでもよい。ひとつ決めて練習する。強い受験者の多くは 2 分で本文の構成をつかみ、設問ごとに本文へ戻る。大事なのは、詰まったまま動けなくならないことだ。

まとめ

リーディングは、漠然と努力しても伸びない。点になるのは正解だけだ。単語ではなく意味を合わせて、点が実際に出入りする問題タイプで取る。直近 3 回の練習を引っ張り出し、外すタイプに印をつけ、そこに時間を向ける。パッセージ単位で時計を見て、動かない問題は飛ばし、答えを確定する前に語数とスペルを確かめる。重労働に感じるセクションは、何を直せばいいかを最もはっきり教えてくれるセクションでもある。