IELTS オンライン英会話を5社比較|4基準と録画の有無
IELTS 対策のオンライン英会話 5 社を、採点基準に紐付いたカリキュラムと録画の有無で比較。公式ページで確認した範囲のみ。
「IELTS 対策オンライン英会話 20 選」のような記事を 2 本読みました。片方は約 4 万字、もう片方は約 5 万字。比較表の項目は、無料体験・料金・講師数・講師の国籍・予約時間・支払い方法・運営会社の住所でした。
どちらも IELTS Speaking の評価基準の名前が一度も出てきません。 Speaking は Fluency and Coherence、Lexical Resource、Grammatical Range and Accuracy、Pronunciation の 4 基準で採点されます(Speaking の Band Descriptor)。採点されない項目だけを並べた表では、どのサービスが自分の弱い基準を扱えるのか分かりません。
レッスンの録画が残るかも、どちらも書いていません。 録音を聞き返すと、自分の言いよどみや発音のくせを確認しやすくなります。講師の国籍より先に知りたい情報だと思います。
そこでこの 2 つを軸に、5 社を公式ページで調べました。以下は 2026-10-01 時点の公開情報です。確認したページに記載がなかった項目は「記載なし」と書いています。どこにも無いという意味ではなく、公開ページで確認できなかった、という意味です。
結論
- 採点基準に紐付いた練習を積みたい → mytutor(基準ごとのスキル別ブロックが 7 つ)か Cambly(Part 別+スコアカテゴリーの 24 レッスン)
- 自分の発話を聞き返したい → Cambly(注釈付きトランスクリプト付き)か QQEnglish(30 日間保存)
- 元 IELTS 試験官に見てもらいたい → Cambly(公式ページに 2 名掲載)
- Writing もまとめたい → ベストティーチャー(Writing と Speaking が同じ月額)か mytutor
- 話す量を増やしたい → ネイティブキャンプ(ただし無制限は「今すぐレッスン」のみ、教材一覧に IELTS が無い)
比較表
| サービス | 公式ページの表示価格 | 採点基準に紐付いたカリキュラム | 録画 | 元試験官の掲載 | 1 レッスン・回数 |
|---|---|---|---|---|---|
| mytutor | 月額 8 回 7,280 円〜30 回 19,480 円(税込・全 5 プラン) | あり(Speaking は基準に紐付く 7 ブロック・計 130 レッスン。Writing は 4 つの評価領域に対応する 4 ブロック) | 記載なし | 記載なし | 25 分・プランの回数まで |
| Cambly | Groups 最低 3,000 円/Private+ 最低 9,000 円/Pro 最低 13,600 円(取得時は割引表示あり)。IELTS 専用プログラムの価格は確認したページに記載なし | あり(Part 1・2・3 と「IELTS スコアカテゴリー」を含む 24 レッスン+模擬テスト 4 回) | あり(各レッスン後に録画と注釈付きトランスクリプト) | あり(2 名) | 1 時間・計 24 回 |
| QQEnglish | 月 200 pt 3,280 円/400 pt 6,180 円/800 pt 9,680 円/1,500 pt 14,980 円(税込) | 記載なし | あり(保存 30 日間。Zoom レッスンは対象外) | 記載なし | 50 分・150 pt〜 |
| ベストティーチャー | 月額 16,500 円(税込・IELTS 対策コース) | 記載なし | 記載なし | 記載なし | Speaking 25 分・回数無制限 |
| ネイティブキャンプ | プレミアム 月額 7,480 円(税込) | 記載なし | 記載なし | 記載なし | 1〜25 分・「今すぐレッスン」は無制限、予約はコインが必要 |
「月 16 回 9,680 円」で IELTS を 16 回は受けられない
比較記事がいちばん取りこぼしているのはここだと思います。
QQEnglish はポイント制で、月 800 ポイントのプランが 9,680 円。公式の料金ページには「上記の月あたりのレッスン回数は 50 ポイントの教師を選択した場合」と注記があります。つまり 800 ポイント=16 回という換算は、50 ポイントの一般教師を選んだときの話です。教師のポイントは 40(トレーニング中)から 120(ベテラン)まであります。
一方 IELTS Speaking 対策のページには「1 レッスン/50 分 150 ポイント〜」と書かれています。800 ポイントなら IELTS レッスンは最大 5 回(50 ポイント余る)。消費ポイントがこれより高いレッスンを選べば、さらに減ります。月 16 回のつもりで申し込むと、3 分の 1 以下です。1 レッスンが 50 分あるので時間の総量では見劣りしませんが、「月 16 回 9,680 円」という数字を他社の月額と並べると、実際とずれます。
ネイティブキャンプにも似た注意があります。回数無制限の対象は**「今すぐレッスン」だけ**で、予約レッスンにはコインが必要だと機能比較表に明記されています。講師と時間を決めて継続したい場合、月額だけでは済みません。
比較表の「回数」は、自分が受けたいレッスンの条件で割り直してから使ってください。
採点基準に紐付けているのは 2 社
mytutor
Speaking の Crash Course は 130 レッスンで、中身が 7 つのスキル別ブロックに割られています。それぞれの説明に、どの採点基準のためかが書かれていました。
- Discourse Marker(10 レッスン)— Fluency and Coherence のため
- Topic Word(20)/Idiomatic Expression(20)/Collocation and Phrasal Verb(20)/Paraphrasing(20)— いずれも Lexical Resource のため
- Grammar(20)— Grammatical Range and Accuracy のため
- Pronunciation(20)— Pronunciation のため
4 基準に均等ではなく、語彙系に 80 レッスンが割かれているのが特徴です。語彙で詰まっている人には厚いカリキュラムになります。別に「スピーキング特訓ゼミ」が 180 レッスンあり、こちらは Part 1 → Part 2 → Part 3 を 1 レッスン 25 分で通す形。スコアを 0.5 上げるにはおよそ 60〜100 レッスンが必要と公式に書かれていて、この手の数字を出しているサービスは珍しいです。
Writing 側の Crash Course は 95 レッスンが 4 つの評価領域に対応して割られています(Task Achievement 30/Coherence and Cohesion 15/Vocabulary 20/Grammar 30)。ブロック名は公式の基準名そのままではありませんが、対応関係は読み取れます。
Cambly
IELTS スピーキングインテンシブという専用プログラムがあり、1 時間のプライベートレッスン 24 回と、実際の試験問題を使った模擬テスト 4 回で構成されています。コース概要は Part 1・Part 2・Part 3 に分かれ、レッスントピックに「IELTS スコアカテゴリー」が入っています。模擬テストは各回のあとに個別評価が返る形です。
基準名を 4 つ並べて各ブロックに割り当てる作りではありませんが、スコアの構成要素を扱うことは明示されていて、練習アクティビティは文法・発音・語彙に分かれています。
残る 3 社は、採点基準を練習の単位として扱うことが公式ページに書かれていませんでした。無いとは断定できません。書かれていない、というだけです。
発音だけを集中的に直したい場合の見方はPronunciation の記事に、Part 2 の 2 分間が持たない問題はPart 2 の記事に書きました。
録画は 2 社、元試験官の掲載は 1 社
Cambly は IELTS ページに「レッスンの録画を観たり、間違いや訂正を文脈に合わせて確認できる注釈付きトランスクリプトをチェックして」と書いています。プランのページでも Private+ 以上に「すべてのレッスンに録画&文字起こし付き」とあり、2 か所で確認できました。
QQEnglish にも録画があります。マイレッスンページのレッスン履歴から再生でき、保存期間はレッスン終了後 30 日間。レッスン後 24 時間以内に自動生成され、Zoom を使ったレッスンは対象外。アカウント設定で録画を切ることもできます。期限がある代わりに、チャット履歴も一緒に残ります。
違いは保存期間と中身です。Cambly は注釈付きのトランスクリプトまで付き、QQEnglish は 30 日で消えます。どちらも「見返せる」ことは変わりません。
元 IELTS 試験官については、Cambly の IELTS ページに担当講師が顔写真つきで並んでいて、2 名に「元 IELTS 試験官」と明記されています(IELTS 指導歴 5 年と 24 年)。もう 1 名は IELTS 歴 12 年。採点経験のある講師から指導を受けられるかどうかは、講師選びの判断材料になります。残る 4 社は公式ページに記載がありませんでした。
録画機能が無いサービスを選ぶなら、スマホの録音アプリを自分で回してください。 講師側の音声までは拾えないこともありますが、自分の発話だけなら十分に録れます。機能そのものより、聞き返す習慣があるかどうかのほうが効きます。
教材一覧に IELTS が無いサービスもある
ネイティブキャンプのプレミアムプランは月額 7,480 円。7 日間の無料トライアルがあり、期間終了後は自動的にプレミアムプランへ移行すると公式に書かれています。続けない場合は期限までに退会手続きが要ります。
そして公式の教材一覧を検索しても IELTS という語が出てきません。 TOEIC 対策の教材は挙げられているのに、IELTS は見つからない。フリートークなどを使って本番形式の練習を自分で組み立てる方法は考えられますが、その段取りは自分でやることになります。
QQEnglish は 1 レッスン 50 分で、25 分のサービスと比べると倍です。Speaking の本番は Part 1 から Part 3 まで通して 11〜14 分なので、25 分でも通すだけなら収まります。50 分あると、通したうえでフィードバックを受け、もう一度やり直す余裕が出ます。講師は全員正社員で、TESOL の取得が義務づけられていると書かれています。
料金の安さと IELTS への適合は別の軸です。月額の数字だけで並べると、この違いが表から消えます。
IELTS Drills は Speaking をやっていません
正直に書きます。私が作っている IELTS Drills に、Speaking の練習機能はありません。 対象は Writing Task 2 のパート単位の添削と、スペリング、1 文リスニング、リーディングです。話す練習は人間の講師に任せる領域なので、この記事で比べた 5 社の代わりにはなりません。
Writing 側の添削サービスを探している場合は、添削サービス 6 社の比較に料金と返却日数をまとめてあります。そちらは同じ軸(基準別のフィードバックが返るか)で調べました。
選ぶ順番
- IELTS の教材があるか。 専用教材が無いと、本番形式の練習は自分から組み立てることになります。
- どの基準を上げれば丸めの線をまたぐか。 4 基準はそれぞれ整数のバンドで判定され、その平均を 0.5 刻みに丸めたものが Speaking のスコアです。2 つが 7 で 2 つが 6 なら平均 6.5。6 のどちらかを 7 にすれば 6.75 で、7.0 に切り上がります(丸めの仕組み)。一方 3 つが 7 で 1 つが 6 なら平均は 6.75 で、すでに 7.0。この場合は弱い基準を直しても証明書の数字は動きません。内訳を書き出してから、上げる基準を決めてください。
- 「回数」が本当にその回数か。 ポイント制は IELTS コースの消費ポイントで割り直す。無制限はどのレッスン種別が対象か確かめる。
- 録画が残るか、自分で録るか。 残る場合は保存期間も見る。
- 1 レッスンの長さ。 通すだけなら 25 分で足りますが、フィードバックまで受けるなら余裕は少なくなります。
- そのうえで料金。
スコアがいくつ必要かを先に確定させたい場合はスコア換算表を見てください。Speaking だけが足りないのか、他の技能で埋められるのかで、かける金額が変わります。
よくある質問
毎日話せば Speaking は上がりますか。 量を増やすだけでは、弱い 1 つの基準は動きにくい。そして上げたところで丸めの線をまたがなければ、スコアは変わりません。自分の内訳を先に確かめてください。
ネイティブ講師のほうがいいですか。 母語話者かどうかだけで決めないほうがいいと思います。IELTS は採点基準に沿って点が付く試験で、特定のネイティブアクセントを要求してはいません。基準への理解と IELTS の指導経験も合わせて見てください。Cambly は 100% ネイティブで元試験官も在籍、QQEnglish は TESOL 取得が義務、mytutor は全講師が IELTS 指導に精通と書いています。
無料体験はありますか。 5 社すべてにありました。mytutor は 2 回でクレジットカード登録が不要、QQEnglish は体験レッスン 2 回、ベストティーチャーは支払い情報の入力が不要、ネイティブキャンプは 7 日間(終了後はプレミアムプランへ自動移行)。Cambly は無料登録の案内があり、回数までは確認したページに書かれていませんでした。
録画が無いサービスは避けるべきですか。 いいえ。スマホの録音アプリで代替できます。
出典(2026-10-01 取得)
料金とカリキュラムは各社の公開ページで確認し、要約しました。価格と内容は変わります。申し込み前に必ず公式ページを見てください。


