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Band Descriptor

IELTS Writing Task 1 の図表タイプ別の書き方(7種)

IELTS Academic Writing Task 1 の図表は7タイプ。line graph・bar・pie・table・process・map・combination の見分け方と、各タイプで overview が捉えるべきもの、時制と定型表現を解説します。General Training の手紙にも触れます。

著者: Ko Inoue12 分で読了

問題用紙をめくったら process diagram だった。なのに line graph のつもりで「増加傾向」と書き始めてしまう。ありもしないトレンドを描写し、時制まで混ざる。Task 1 でよく起きる事故です。

Task 1 では、図表のタイプが「何を描写すべきか」を決めます。トレンドを追うのか、割合を比べるのか、工程の段階を並べるのか。ここを取り違えると、まだ1文も書かないうちに Task Achievement を落とします。この記事では、Academic の7タイプそれぞれで overview に何を書くべきか、時制はどうなるか、何をやってはいけないかを整理します。

まず結論

Academic Writing Task 1 の図表は、大きく7タイプに分かれます。line graph、bar chart、pie chart、table、process diagram、map、そして複数を組み合わせた combination。タイプが違えば、書くべき中身も変わります。

共通するルールはひとつだけ。どのタイプでも、全体像を1〜2文で示す概要(overview)が要ります。overview が無ければ、数字がどれだけ正確でも Task Achievement は Band 5 で頭打ちです(その仕組みはWriting Task 1 を4軸で読むで解説しています)。違うのは、その overview で何を捉えるか。時系列ならトレンド、静的な比較なら大小、process なら段階、map なら変化、という具合です。なお General Training の Task 1 は図表ではなく手紙で、まったくの別物です(後述)。

7つの図表タイプ

まずはタイプを見抜くのが第一手。図の見出しと軸を読み、時間軸があるか、割合か、工程か、地図かを判定します。

1. Line graph(折れ線)

時間に沿った変化を示します。overview で捉えるのは全体のトレンド。上がったのか下がったのか、複数の線ならどれが最後にいちばん上にいるか、です。時制は、終わった期間なら過去形、将来の予測が含まれれば未来表現。よくある失敗は、点をひとつずつ読み上げること。2000年はこう、2001年はこう、と一歩ずつ歩く代わりに、期間全体の動きをまとめます。4段落の組み方と Band 9 モデルはline graph の深掘りにあります。

2. Bar chart(棒)

カテゴリの比較を示します。時間軸があればトレンド、なければ大小の比較が overview の中心です。最大と最小、際立った差を選んで報告します。すべての棒を同じ重みで描写すると、選択が効かず平板になります。static と dynamic の書き分けと Band 9 モデルはbar chart の深掘りにあります。

3. Pie chart(円)

割合(%)を示し、2つ以上並ぶことも多いタイプです。overview で捉えるのは最大・最小のセグメント、あるいは2つの円のあいだで最も大きく動いた項目。パーセンテージの語彙(accounts for、makes up、a fifth of)を正確に使います。円が1つのときと2つのときの違い、小さい扇のまとめ方、Band 9 モデルはpie chart の深掘りにあります。

4. Table(表)

数値や%をカテゴリ別に並べます。いちばんの罠は、全セルを読み上げてしまうこと。overview では最高値・最低値や目立つパターンを名指しし、本文でも意味のある数字だけを選びます。表は情報量が多いぶん、選ぶ力がそのまま点になります。静的な表と時系列の表の違い、行と列どちらでまとめるか、Band 9 モデルはtable の深掘りにあります。

5. Process diagram(工程図)

何かが作られる、または自然に起こる工程の段階を示します。ここだけルールが変わります。数字もトレンドもありません。overview は段階の数と、始点・終点、そして循環か一方向かを示す。時制は現在形で、受動態を多く使います(the beans are dried, then they are roasted)。データを探して書こうとするのが、いちばんの読み違えです。自然のプロセスと人工のプロセスの書き分けと Band 9 モデルはprocess diagram の深掘りにあります。

6. Map(地図)

たいてい2枚の地図が並び、ある場所の時間による変化を問われます。overview では変化の全体像を示します。たとえば「住宅地が増え、緑地が減った」といった具合。時制はたいてい過去の受動態(was replaced, was built, was demolished)ですが、年号によって変わります。方角(in the north, to the east)を使います。現在の様子を描写してしまうと、問われている「変化」から外れます。3つの出題パターンと必要な時制、Band 9 モデルはmap の深掘りにあります。

7. Combination(複合)

line graph と pie chart のように、2つの図が一緒に出るタイプです。overview では、それぞれの図から要点をひとつずつ拾ってまとめます。本文の時間配分にも注意し、片方だけ厚く書いてもう片方を薄くしないこと。両方に等しく触れるのが Task Achievement の条件です。結合した導入、図のあいだの継ぎ目、時制の混ざる Band 9 モデルはcombination の深掘りにあります。

タイプが overview を決める

ここがこの記事の核心です。overview を書くこと自体は、どのタイプでも必須。でも「何を overview に書くか」は、タイプが決めます。

時系列の line graph なら、overview はトレンド。静的な bar chart なら、大小の比較。process なら、段階の流れ。map なら、変化の方向。ここを取り違えると、たとえば process を「増加傾向」と書いてしまい、図が示していないものを報告することになります。これは語彙でも文法でもなく、Task Achievement の問題です。図が示すものを、正確に、漏れなく報告できているか。タイプを先に見抜くことが、その入口になります。

時制と受動態はタイプで変わる

タイプは時制も決めます。終わった期間の line graph や bar chart は過去形。process は現在形+受動態。map の変化は過去の受動態。将来の予測が図に含まれれば、未来表現。Grammatical Range and Accuracy が見ているのはまさにここです。図に合った時制を外すと、描写がどれだけ流暢でも正確さで失点します。

General Training は手紙

ここまではすべて Academic の Task 1 の話です。General Training の Task 1 は図表ではなく手紙で、求められるものが根本から違います。読み手に合った文体、3つの要点すべてのカバー、そして目的が最初の1行で明確なこと。図表の overview ルールは、手紙には当てはまりません。どちらの版を受けるかはAcademic と General Training の違いで確認してください。

練習法

タイプ別の練習は、こう回します。まず図を見て、7つのどれかを判定する。次に、そのタイプの overview(トレンド、比較、段階、変化)を1〜2文で書く。それから本文を、意味のある数字だけ選んで2段落に分ける。素材はCambridge IELTS など公式の練習を使い、1問ごとに「タイプ判定→overview→本文」を通します。これを繰り返すと、本番でどのタイプが来ても手が止まりません。

Band 7 への結びつき

Task 1 で Band 7 を取るには、タイプに合った overview で Task Achievement を固めたうえで、残り3軸(Coherence、Lexical Resource、Grammatical Range)も7に乗せます。Task 1 は Writing スコアの3分の1。総合 Band 7 の作り方はBand 7 を取るにはに、Task 2 の問題タイプ版はWriting Task 2 のトピックと5タイプにまとめました。

よくある質問

Task 1 の図表は何タイプありますか。 Academic は大きく7つ。line graph、bar chart、pie chart、table、process diagram、map、combination です。General Training は図表ではなく手紙です。

process の書き方は他と違いますか。 違います。数字やトレンドはなく、段階を順に、現在形+受動態で書きます。overview は段階の数と始点・終点、循環か一方向かを示します。

map の時制は。 変化を示すので過去の受動態(was built, was replaced)が中心です。方角も使います。現在の様子ではなく、2枚のあいだの変化を書きます。

table は全部の数字を書きますか。 書きません。全セルを読み上げると平板になります。overview で最高・最低や目立つパターンを示し、本文でも意味のある数字だけを選びます。

overview はどこに置きますか。 導入のすぐ後、上のほうに置きます。無いと Task Achievement が Band 5 で頭打ちになります。詳しくはWriting Task 1 を4軸で読むを。

General Training でもこのタイプ分けは使えますか。 いいえ。GT の Task 1 は手紙なので、図表のタイプ分けは Academic 専用です。

まとめ

Task 1 は、図表のタイプを見抜くところから始まります。line graph、bar chart、pie chart、table、process、map、combination。タイプごとに、overview で捉えるもの(トレンド、比較、段階、変化)と時制が変わります。タイプを取り違えると、図が示していないものを書き、Task Achievement を落とします。

だから次の練習では、書き出す前に「これはどのタイプか」を1秒で決める。タイプが分かれば overview が決まり、overview が決まれば本文の骨格が決まります。あとは、その1枚に合った時制と語彙を、毎日5分で磨いていくだけです。