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Band Descriptor

IELTS line graph(折れ線グラフ)Task 1 の書き方と Band 9

IELTS Writing Task 1 の line graph(折れ線グラフ)。Task Achievement を決める概要(overview)、必要な trend 語彙と時制、そして Band 9 モデルを解説します。

著者: Ko Inoue17 分で読了

Academic Writing Task 1 でいちばん出るのが line graph で、そしていちばん多く同じ場所で点を落とすのもこれです。受験者はグラフを1点ずつ読み上げる。2000年、次に2001年、そして2002年。そのくせ、全体で何が起きたかを一度も言わない。このレポートは最後の数字まで正確でも、Task Achievement は Band 5 で止まります。いちばん大事な1文、概要(overview)が抜けているからです。

この記事は line graph に絞ります。4段落のレポートの組み方、概要が何をつかむべきか、それを支える trend 語彙と文法、そして点が入る理由つきの Band 9 モデル。Writing Task 1 ガイドと7つのチャート型を親記事に、この型だけを深掘りします。

line graph が求めること

line graph は時間に沿った変化を示します。1本以上の線が時間軸の上を動き、その動き方と互いの比較を、150〜180語ほどで書く。小さな揺れを全部ではありません。意味のある動きだけ。

レポートは4つの部分でできていて、その形は変わりません。タイトルを言い換える導入、全体像を示す概要、そして数字つきで詳細を書く本論2つ。20分を目安に。Task 2 は配点が2倍で、残り40分が要るからです。このレポートは試験官が採点する4つの軸で採点されますが、line graph では、そのうち1つの軸の比重が特に大きくなります。

概要を書かなければ Band 5 で止まる

概要を書くか、Band 5 を受け入れるか。これは大げさではなく、descriptor の作りそのものです。Academic の Task Achievement で概要が最初に出るのは Band 6 の「a relevant overview is attempted(適切な概要が試みられている)」。そして Band 5 の記述は、概要のないレポートをそのまま言い当てています。「there may be a tendency to focus on details(詳細に偏る傾向がある)」、全体像に触れずに、と。概要がなければ、あとがどれだけ整っていても Task Achievement は Band 6 に届きません。

では何を入れるか。ふつうは2文、「Overall」で始める。各線が全期間でどちらへ動いたか、どの線が最後に最も高い/低いか、そして最大の変化。ここに数字は入れない。数字は本論のもの。美術館・テーマパーク・歴史的建造物の来場者数のグラフなら、概要はこうなります。「Overall, visits to museums and theme parks both rose over the period, while visits to historic houses fell steadily. By 2020, theme parks had become the most visited of the three.」試験官が最初に見る Band 6 のチェックポイントを、2文でクリアしています。

key feature を選ぶ。全部の点を書かない

Band 8 の Task Achievement は「key features are skilfully selected(主要な特徴が巧みに選ばれている)」。効いている語は selected、選ぶ、です。line graph はしばしば30個の点を載せる。30個を報告するのではない。物語を運ぶひと握りを選び、まとめ、いくつかの数字で裏づける。

選ぶ手立てが、グループ化です。同じ動きの線をまとめ、本論2段落を線ごとではなく動きごとに分ける。2本が上がり1本が下がるなら、片方の段落で上がる2本、もう片方で下がる1本。線ごとに上から順に読むのではなく。そして各主張を1〜2個の数字で支える。全系列ではなく。開始値・ピーク・終了値を挙げたレポートは選べている。毎年を並べたレポートは選べておらず、何も目立たないので平板に読まれます。これは内容の問題であると同時に、Coherence and Cohesion の問題でもある。グループ化しておくと、本論が論理的な順序で並びます。

4つの段落

  • 導入。 1文。グラフのタイトルを自分の言葉で言い換える。何を測っているか、単位、期間を入れて。設問の文言を写さない。写した1文は加点になりません。
  • 概要。 1〜2文、「Overall」で始め、主な trend と際立つ比較を示す。具体的な数字は入れない。
  • 本論1。 1つ目の線のグループを、数字を少し添えて描く。
  • 本論2。 2つ目のグループを、同じ作りで。

時制はグラフに従う。終わった期間は過去形。rose, fell, peaked。グラフが現在まで続くか、未来への予測を含むなら、その部分は現在完了や未来形に移る。時制を外すと、描写がどれだけ流暢でも 文法の誤りとして採点されます。

trend 語彙と、それを支える文法

line graph は Lexical Resource が紙の上に表れる場所です。書く語の半分が動きを表すから。「went up」を5回繰り返せば、range は薄く見える。直し方は、類語辞典をあさることではなく、小さく管理された語のセットです。

上向き: rose, climbed, increased, grew, surged(急なら)。下向き: fell, dropped, declined, decreased, plummeted(急なら)。横ばい: levelled off, plateaued, remained stable, held steady。不安定: fluctuated, wavered。

多くのガイドが飛ばす文法の要点。どの動きも2通りに言え、両方使うことが range を示します。動詞+副詞の形「sales rose sharply」、そして名詞+形容詞の形「there was a sharp rise in sales」。同じ事実、2つの構造。レポート内で交互に使うと、Band 7 の文法が求める「variety of complex structures」にきれいに届く。それぞれ正しい程度の語と組む。大きな動きは sharply, steeply, dramatically、遅い動きは steadily, gradually、小さな動きは slightly, marginally。descriptor 自身からの注意が1つ。制御なしに珍しい語へ手を伸ばすと「inaccuracy or inappropriacy(不正確・不適切)」が増え、Band 6 の語彙の一節はそれを減点します。派手で誤った語より、正確で平易な語のほうが評価されます。

複数の線を比べる

多くの line graph は2〜4本の線を出し、比較が課題の半分です。全体でどの線が最も高く低いかを言い、線が交わる瞬間を示す。交差はほぼ定義上 key feature です。「theme-park visits overtook museum visits around 2010」は、Band 8 が評価する「選ばれた詳細」そのもの。線がそろって動く所と、離れる所も示す。避けるべきは、各線を順に単独で描き切ること。それでは、グラフが描かれた理由である比較が隠れてしまいます。

Task Achievement を Band 別に

line graph のスコアは Task Achievement でほぼ決まるので、descriptor で何が求められるかを読みましょう。Band 7 は Academic で「presents a clear overview, the data are appropriately categorised, and main trends or differences are identified(明確な概要を示し、データが適切に分類され、主な trend や差が特定されている)」。概要があり、線がまとまり、主要な動きが名指しされている。Band 6 は「a relevant overview is attempted(適切な概要が試みられている)」止まりで、分類はゆるい。Band 5 は「there may be a tendency to focus on details(詳細に偏る傾向がある)」で全体像なし、概要のない点読みレポートがこれ。5 から 7 の差は、ほぼ概要とグループ化で、語彙ではありません。

Band 9 モデルと、その理由

よくある設問を見てみましょう。「The graph below shows the number of visitors, in millions, to three types of tourist attraction in one country from 2000 to 2020.」

The line graph compares how many people, in millions, visited museums, theme parks and historic houses in one country over a twenty-year period from 2000 to 2020.

Overall, visits to both museums and theme parks increased over the period, whereas visits to historic houses declined steadily. By the end, theme parks had become the most popular of the three attractions, having overtaken museums in the second half of the period.

In 2000, museums were the most visited attraction at roughly 8 million, and they climbed gradually to about 14 million by 2020. Theme parks started lower, at around 6 million, but rose far more sharply, and by 2010 they had drawn level with museums at approximately 11 million before continuing upward to 18 million, the highest figure on the graph.

Historic houses followed the opposite path. Beginning at about 7 million in 2000, higher than theme parks at that point, they were in a slow but steady decline, dropping to roughly 5 million by 2020 and ending as the least visited of the three.

このレポートの動きを見てください。導入は設問を言い換え、「shows the number of visitors」を「compares how many people visited」に変えて、写していない。概要は上がる2本、下がる1本、そして交差を、数字を1つも使わずに名指しする。本論2段落は動きでまとめ、上がる線を一緒に、下がる線を単独で。それぞれ、毎年ではなく開始値・転換点・終了値で裏づける。2010年ごろの交差は key feature なので、はっきり述べる。170語ほど、多くは過去形、後半の到達点と交差は過去完了(「had become」「had drawn level」)で示し、trend 文法の両形(「climbed gradually」と「in a slow but steady decline」)を使い分けています。

Band 6 で頭打ちにする失敗

頭打ちになる line graph レポートの多くは、いくつかの失敗のどれかで止まり、最初の2つが高くつきます。

概要なしは既出の Band 5 の罠。導入のすぐ後から数字の描写に入るレポートは、Task Achievement がいちばん必要とする1文を飛ばしている。全点描写はその近い親戚で、各線の各年を読み上げる本論。「focus on details」の一節が減点する。次に時制違い。終わった期間に現在形、予測に過去形。文法の基準が捉えます。類語辞典への手伸ばしはもっと静かで、「rose」を少しずれた珍しい動詞に置き換えると、Band 6 の語彙の一節は評価ではなく減点する。そして設問を丸写しした導入は語数に数えられず、その語は無駄になります。

毎日5分で叩く

通しのレポートは20分かかり、採点まで何日もかかる。Task Achievement を決める2つ、概要とグループ化は、もっと短い時間で鍛えられます。

  • 概要ドリル。 line graph を1つ取り、概要だけを書く。「Overall」で始める2文、数字なし。数字なしで全体像を言えないなら、trend ではなく詳細を読んでいます。
  • グループ化ドリル。 複数線のグラフで、書く前に線を「上がる」「下がる」「横ばい」に仕分ける。その仕分けが、そのまま本論2段落です。
  • 2形ドリル。 1つの動きを両方の形で書く。「X rose sharply」と「there was a sharp rise in X」。交互に使うことが文法の range を示します。

これが IELTS Drills の作りです。フィードバックは1つの Band Descriptor にタグ付けされて返るので、Task 1 レポートが6.5で止まったとき、0.5を落とした原因が、抜けた概要なのか、弱いグループ化なのか、trend 文法なのかが分かる。そしてその1つを毎日5分で叩けます。

よくある質問

line graph のレポートは何語書く? 最低150語、160〜190語が快適な幅。150を切ると Task Achievement に直接響き、190をかなり超えると、選び落とすべき詳細を書いていることが多い。

概要はどこに置き、何を入れる? 導入のすぐ後。各線の全体的な trend と際立つ比較を、1〜2文で、具体的な数字なしに示す。これがないと Task Achievement は Band 5 で止まります。

時制は? 終わった期間は過去形。グラフが現在まで届くなら現在完了、未来へ予測するならその部分は未来形(will rise, is expected to fall)。

数字は全部書く? いいえ。各 key feature を支える数字を少し選ぶ。開始値、ピーク、終了値。全点を並べるとレポートが平板になり、上の Band が評価する「選ばれた key feature」に逆行します。

複数の線はどう描く? 動き方でまとめ、似た trend を同じ本論段落に置き、線が交わる/離れる場所を名指しする。交差はたいてい、はっきり述べる価値のある key feature です。

まとめ

IELTS の line graph は2手で決まります。数字なしで全体像を示す概要、そして線を trend でまとめ各々を少数の数字で支える本論。これができれば Task Achievement は Band 6 を越え、そこから trend 語彙と2つの文法形で他の軸も上げられる。概要を飛ばせば、正確な詳細をいくら積んでもスコアは救えません。残り6つの図と、それが概要をどう変えるかはチャート型ガイドに地図があり、bar chart・pie chart・map・process diagram・table・combinationの深掘りも並んでいます。ここでの勝負は、trend と概要でした。IELTS Drills なら、どの軸で0.5を落としているかを、フィードバックが教えてくれます。毎日5分で。