IELTS pie chart(円グラフ)Task 1 の書き方と Band 9
IELTS Writing Task 1 の pie chart(円グラフ)の書き方。概要(overview)に何を書くか、Lexical Resource を押し上げる割合表現、円が1つのときと2つのときの違い、小さい扇のまとめ方、そして Band 9 モデルを解説します。
pie chart は Academic Writing Task 1 でいちばん親切そうに見える図です。数値はぜんぶ%、扇は大きい順に並んでいて、読み違える軸もない。それなのにレポートは Band 6 で返ってくる。理由はたいてい2つです。7つの扇を大きい順に読み上げて買い物リストのようになっていること。そして表現が「X は25%でした」から一歩も動いていないこと。
この記事は pie chart に絞ります。概要が名指しすべきもの、Lexical Resource の点を運ぶ割合表現、円が1つのときと2つのときで課題がどう変わるか、そして点が入る理由つきの Band 9 モデル。Writing Task 1 ガイドと7つのチャート型を親記事に、この型だけを深掘りします。
円は1つか2つか、計画の前に確かめる
最初の判断に時間はかかりません。それでいて、レポート全体が変わります。
円が1つなら、ある一時点のスナップショット。何も動かないので、描くべき trend がない。扇どうしの大きさを比べる課題で、その意味では静的な bar chart と同じ比較タスクです。概要は最大と最小の扇、そして目を引く偏りを名指しします。
円が2つ以上なら、たいていは同じ項目を違う時点で示していて、仕事が変わります。ここでの物語は、2つのあいだで何が動いたか。概要は大きさだけでなく変化の向きを名指しし、本論は片方の円を全部描いてからもう片方に移るのではなく、項目ごとに2つの円をまたいで組にします。この「組にする」が、Band 6 の2円レポートに私がいちばん多く入れる構造の直しです。2つの別々の説明ではなく、1本の比較として読めるようになります。
時制も同じ確認で決まります。過去の年が書かれた円は過去形。年のない一般的な状況なら現在形。終わった期間をまたぐ2つの円は通して過去形で、変化は動詞に持たせます(「rose from 12% to 28%」)。
pie chart の概要(overview)に何を書くか
これを書くか、Band 5 を受け入れるか。Academic の Task Achievement で概要が最初に出るのは Band 6 の「a relevant overview is attempted(適切な概要が試みられている)」。概要のないレポートは、Band 5 の「there may be a tendency to focus on details(詳細に偏る傾向がある)」に当たり、全体像がありません。1〜2文、「Overall」で始め、具体的な数字は入れない。
円が1つなら、どの扇が支配的でどれが端役かを名指しする。円が2つなら、何がいちばん変わり、どちら向きに変わったかを名指しする。たとえば「Overall, housing remained the largest single expense in both years and grew its share further, while the proportion spent on food fell sharply and the other categories changed comparatively little.」数字は1つもないのに、この1文だけ読んだ試験官にもデータの形が見えます。これが Band 6 のチェックポイントです。
点が集まるのは割合表現
pie chart は割合でできているので、割合をどう言うかが Lexical Resource の仕事の大半になります。「was 25%」を7回書くのが平板版。同じ事実には3通りの言い方があり、混ぜることが range を示します。
割合の動詞:accounted for, made up, comprised, represented, constituted。「Rent accounted for 32% of spending.」
分数と概数:a quarter, a third, half, two-thirds, three-quarters, just over, just under, nearly, roughly。「Rent made up just under a third of spending.」分数はいちばん飛ばされがちな一手で、%をそのまま繰り返すより流暢に読まれます。
比較の割合:twice as large a share as, half the proportion of, the largest share, the smallest proportion。「Housing took twice the share that transport did.」
円が2つなら、変化の表現が上に乗ります。rose from 18% to 25%, fell by 7 percentage points, more than doubled, remained unchanged at 15%。ここで書き手の丁寧さが出る点を1つ。18%から25%への動きは 7パーセントポイントの上昇であって、7%ではありません。「rose by 7%」は別の主張になります(18の7%は約1.3ポイント)。試験官は統計を採点しているわけではありませんが、「percentage points」は正確で、統制された言葉づかいとして読まれます。それはまさに Grammatical Range and Accuracy と Lexical Resource が評価するものです。
小さい扇はまとめる
Band 8 の Task Achievement は「key features are skilfully selected(主要な特徴が巧みに選ばれている)」。pie chart で選ぶとは、何を書かないかを決めることです。
扇が7つあっても、7つを順に語るためのタスクではありません。中心になる2〜3個を取って詳しく書き、残りはまとめて処理する。「the remaining four categories each accounted for under 8%」。この一節でチャートの半分を正確に片づけられて、使うのは十数語だけ。Band 8 が評価する「選ぶ」を、ここで実演できています。全部の扇を大きい順にたどるレポートは何も選んでおらず、それが Band 5 の「focus on details」の状態です。
まとめるときに1つ検算を。1つの円の扇は合計100%になります。自分の数字が94%や108%になるなら、チャートを読み違えている。気づいた試験官には、丸めの誤差ではなくデータの誤りとして映ります。
4つの段落
- 導入。 1文。チャートのタイトルを言い換える。何を測っているか、単位(%)、項目や年を入れて。設問を写さない。写した1文は語数に数えられません。
- 概要。 1〜2文、「Overall」で始め、支配的な扇と、際立つ特徴または変化を示す。数字は入れない。
- 本論1。 大きい扇、円が2つならいちばん動いた項目を、%を添えて。
- 本論2。 残りを、小さい扇はまとめて。
20分で150〜190語を目安に。Task 2 は配点が2倍で、残り40分が要るからです。
Task Achievement を Band 別に
Band 7 は Academic で「presents a clear overview, the data are appropriately categorised, and main trends or differences are identified(明確な概要を示し、データが適切に分類され、主な trend や差が特定されている)」。概要があり、扇が筋の通る形でまとまり、主要な比較が名指しされている。Band 6 は「a relevant overview is attempted」止まりで、まとめ方はゆるい。Band 5 は「there may be a tendency to focus on details」で全体像なし、扇を1つずつ並べたレポートがこれ。5 から 7 の距離は概要とまとめ方で決まり、語彙ではありません。ただし 7 から 8 を分けるのは、その語彙です。
Band 9 モデルと、その理由
よくある設問を見てみましょう。「The pie charts below show the proportion of household spending by category in one country in 2000 and 2020.」
The two pie charts compare how household spending in one country was divided among five categories in 2000 and in 2020, with all figures given as percentages.
Overall, housing remained the single largest area of expenditure in both years and grew its share further, while the proportion spent on food fell sharply. The remaining categories changed comparatively little.
Housing was already dominant in 2000, accounting for 30% of spending, and by 2020 it had risen to 38%, close to two-fifths of the total. Food moved in the opposite direction, falling from 25% to 16%, a drop of nine percentage points and the largest decline on either chart. Together these two categories made up more than half of all spending in both years.
The other three categories shifted far less. Transport edged up from 15% to 17%, while clothing slipped from 18% to 17%, leaving the two level by 2020. Leisure was the smallest category in both years, unchanged at 12%.
このレポートの動きを見てください。導入は写さずに言い換える。概要は支配的な項目と、いちばん大きい変化とその向きを、数字なしで名指しする。本論1は物語を運ぶ2項目を両年にまたいで組にするので、比較が構造に組み込まれ、読み手任せになっていない。本論2は静かな3項目を短く扱い、最後に本物の観察(transport と clothing が同じ水準に並ぶ)で締める。これが並べることではなく選ぶことです。割合表現も動いています。accounted for、rose to、two-fifths、made up、unchanged at、そして「nine percentage points」の正しい使い方。両年とも数字の合計は100%。160語ほど、全体を過去形で。
Band 6 で頭打ちにする失敗
いちばん多いのが扇を1つずつ並べるレポート。大きい順に7文、まとめもなく概要もなく、「focus on details」の一節に引っかかる。概要なしは既出の Band 5 の罠。2つの円を別々に、1段落ずつ描いてしまうと、この課題が組まれた理由である比較が隠れる。全部の扇に「was X%」を繰り返すと、割合の語彙を使わないまま終わるので、Lexical Resource は伸びません。パーセントとパーセントポイントの混同は小さな取りこぼしですが、丁寧な試験官は気づきます。そして1つの円で合計が100%にならない数字は、チャートの読み違いとして読まれます。
どれも文法の失敗ではありません。計画の段階で決まっている。だから pie chart の Coherence and Cohesion は、つなぎ表現よりもまとめ方から生まれます。
毎日5分で叩く
- 概要ドリル。 円グラフを1つ取り、概要だけを書く。2文、数字なし、支配的な扇と際立つ変化を名指しする。数字なしで書けないなら、形ではなく詳細を読んでいます。
- 3通りドリル。 扇を1つ取り、3通りで書く。「accounted for 32%」「made up just under a third」「took twice the share of transport」。この3形を回すことが、この課題の Lexical Resource の点のほとんどです。
- まとめドリル。 扇が7つのチャートで、詳しく書く2つに印をつけ、残りを片づける一節を書く。
これが IELTS Drills の作りです。フィードバックは1つの Band Descriptor にタグ付けされて返るので、Task 1 レポートが6.5で止まったとき、0.5を落とした原因が、抜けた概要なのか、並べただけの扇なのか、薄い割合表現なのかが分かる。そしてその1つを毎日5分で叩けます。
よくある質問
pie chart はどう書く? 4段落。言い換えた導入、数字なしの概要、そして扇を並べるのではなくまとめる本論2つ。まず円が1つ(比較)か2つ(時間の変化)かを確かめてください。
pie chart ではどんな語彙を使う? 3つの系統を回します。割合の動詞(accounted for, made up, comprised)、分数と概数(just under a third, two-fifths, roughly half)、比較の割合(twice the share of, the smallest proportion)。「was X%」の繰り返しが Lexical Resource を抑え込みます。
全部の扇を書く必要は? ありません。むしろ逆効果です。物語を運ぶ2〜3個を展開し、残りは一節でまとめる。それが上の Band が評価する「key features are skilfully selected」です。
時制は? 過去の年が示されていれば、あるいは2つの円が終わった期間をまたぐなら過去形。年のない一般的な状況なら現在形。
円が2つのときは? 片方の円を描いてからもう片方へ、ではなく、項目ごとに両方の円をまたいで組にする。そして概要で、何がいちばん変わりどちら向きかを名指しします。
パーセントとパーセントポイントは? 18%から25%への動きは7パーセントポイントの上昇です。「rose by 7%」は別の、もっと小さい意味になります。正しく使い分けるだけで加点になります。手間はほとんどかかりません。
まとめ
pie chart は、書く前の2つの判断で決まります。一時点のスナップショットを描くのか、2つのあいだの変化を描くのか。そして、どの2〜3個の扇が実際に物語を運ぶのか。ここを決めたら、数字のない概要を置き、小さい扇は一節にまとめ、%の繰り返しではなく割合の動詞と分数を回す。他のチャート型と、それが概要をどう変えるかはチャート型ガイドに地図があり、line graph・bar chart・map・process diagram・table・combinationの深掘りも並んでいます。IELTS Drills なら、どの軸で0.5を落としているかを、フィードバックが教えてくれます。毎日5分で。


